<ラグビー:関東大学リーグ・流通経大24-17東海大>◇27日◇東京・秩父宮ラグビー場

 初優勝を決めた流通経大の内山達二監督(41)は声を詰まらせながら「ここまで来られたのは、みなさんのお陰。大学関係者、地域の方々、選手の親御さん、みなさんに感謝したい」と話した。91年に流通経大入学、2年生の時に関東リーグに加盟したが、5部相当の3部Cだった。「今とは練習環境も、部員の意識も全然違った。本当に立派なクラブになった」。

 現在クラブCEOの上野裕一氏(50)から監督を引き継いだのは05年。日体大ヘッドコーチだった前任者に比べ人脈はゼロに等しかった。地方の高校に選手を勧誘に行くと、監督から「流通経大がどうして?」と言われた。「必ず今晩お時間ありますか?

 って聞くんです。で、お酒ですね」。ラグビーへの熱い思いを語り、人の輪を広げた。上野CEOは「内山は体を壊すほど飲んで、選手がとれるようになった」と笑う。

 今の選手たちも、みな直接口説いた。主将のフッカー鹿田翔平(4年、尾道)は「監督の情熱に入学を決めました。監督にほれました」。7人制日本代表のFB小沢大(4年、岐阜工)も「監督に必ず日本代表にすると言われ、流通経大に決めました」と話した。自ら獲得に走り回った選手たちに胴上げされ、内山監督は「本当にうれしい」と笑顔で話していた。