全国高等学校体育連盟(全国高体連)は12日、東日本大震災の被災地の高校生を対象にした「甦(よみがえ)れ日本!高校生アスリート作文コンテスト」の優秀賞に選ばれた18人を発表し、最優秀作品(計3作品)の文部科学大臣賞は宮城県立石巻高3年の阿部彩果さん、高体連会長賞は岩手県立黒沢尻北高2年の佐藤諒君、学生サポートセンター理事長賞は岩手県立不来方高3年の西野千種さんが、それぞれ受賞した。

 22日に東京都内で表彰式があり、最優秀作品の受賞者が作文を発表する。1年生は月5万円の奨学金を3年間、2、3年生は月7万円を2年間支給される。

 被災した東北6県、茨城、栃木両県に加え、近隣県(埼玉、千葉、新潟、長野)に在住または通学する生徒や、被災で転居や転校をした生徒が対象で「震災とスポーツ~私の体験~」をテーマに190作品の応募があった。

 文部科学大臣賞の阿部さんは、津波で祖母を亡くした悲しみや水泳部の練習拠点を失った困難を乗り越えて、全国高校総体(インターハイ)出場を果たす道のりを「未来へ向かって」のタイトルでつづった。