ロンドン五輪に向けて新年の本格始動となる体操男子の強化合宿が16日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで公開され、昨年の世界選手権で個人総合3連覇を達成した内村航平(23=コナミ)が、ただ一人代表に決まっている五輪での5冠に意欲を示した。

 内村は団体総合と個人総合でともに2位だった2008年北京五輪を上回る金メダルを目標に掲げており、種目別でも床運動、平行棒、鉄棒の3種目制覇を狙うという。種目別の鉄棒は新たに二つの離れ技を組み込む演技構成を用意し、最高G難度の「コバチ1回半ひねり」とF難度の「伸身トカチェフ1回ひねり」を披露した。

 最も欲しい金メダルは団体。「やっときた」という五輪イヤーの年明けの瞬間に、携帯電話の待ち受け画面を世界選手権で優勝を逃して手にした銀メダルの写真に替え、雪辱を誓ったことも打ち明けた。

 五輪代表は国立代々木競技場で行われる4月の全日本選手権と5月のNHK杯の両選考会で決まる。合宿には残り4枠を争う山室光史や沖口誠、右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを克服した植松鉱治のコナミ勢も参加した。