17日付の英大衆紙サンは、ロンドン警視庁の警部が今年夏のロンドン五輪の警備に関する内部資料を列車に忘れるという失態があったと報じた。今月5日に英南東部ケント州の列車内で通勤客が発見、同紙に届けた。

 資料には、五輪会場での警備計画やテロ対策を話し合った会議の内容、容疑者拘束の際の手続きのほか、複数の警官の名前や携帯電話の番号が含まれていた。

 五輪期間中に使用される予定の無線機がうまく作動しないという苦情が警察内で出ていることも記されていた。警察幹部からの「プロ意識を持て」との文書もあったという。

 ロンドン警視庁は「機密情報ではない」としているが、同紙は「テロリストに貴重な情報が渡ってしまう恐れがあった」と指摘している。