国際柔道連盟は14日、ロンドン五輪出場権が懸かる最新の世界ランキングを発表し、男女全14階級で日本勢の五輪出場枠確保が確定的となった。

 五輪出場枠は4月末時点で男子は22位、女子は14位以内に入れば、当該選手の国・地域に与えられる。マスターズ、グランドスラム大会など獲得ポイントの高い試合は終了。2月の欧州サーキットは後半戦に入り、3月は国際試合が行われず、4月も各大陸別選手権だけ。現在のランクが今後大きく変動する可能性はないとみられる。

 懸念されるのは、五輪でランク上位8人に与えられるシード圏内に1人も入れなかった男子100キロ超級だ。日本勢トップの上川大樹(明大)は欧州2大会で振るわず11位。五輪では初戦から強敵とぶつかることも考えられるが、男子の篠原信一監督は「どの階級もみんな強いから、シードはあまり意味がない」と開き直ったように話す。

 女子は5階級でトップを占め、全階級で3位以内をキープ。弱点とされた70キロ級では田知本遥(東海大)がグランドスラム・パリ大会を制した。園田隆二監督は「全体的に金メダルをきちっと狙っている。やるからには2番じゃ駄目。1番を目指して頑張らせる」と自信をさらに深めている。