<W杯スキー:ジャンプ>◇個人第21戦◇18日◇ドイツ・オーベルストドルフ(HS213メートル、K点185メートル)

 1月のW杯2連勝の原動力となった低く鋭いジャンプが威力を発揮した。伊東大貴(雪印メグミルク)は209メートル、209・5メートルと大飛躍を2回そろえて2試合連続の表彰台に立ち「きょうの出来には満足」と言った。

 1、2回目とも不利な追い風をものともしなかった。K点を越えてから飛距離を伸ばし、いずれもヒルサイズに迫った。伊東よりも良い条件を生かしたマルティン・コッホ(オーストリア)には敗れたが、2位に食い込んだ。

 飛び出しで空気抵抗を受けにくい飛躍は、今大会のようにトップの飛距離が200メートルを越えるフライングヒル(FH)と相性がいい。今季はFH3戦で4位、2位、2位と好結果を残し、FHのランキングで首位に浮上した。4回の飛躍の合計得点で競うフライング世界選手権(24、25日・ビケルスン=ノルウェー)の優勝候補と注目される日本のエースは「今はいい状態なので、フライング世界選手権に向けて変えるべき点はない」と自信たっぷりだった。