体操のコナミは19日、埼玉・草加市内の体育館で演技会と体操教室を開催。250人以上の草加市民の親子が集まった。世界王者の内村航平(22=コナミ)は、演技会の鉄棒で、コバチ、コールマンなど得意の離れ技を披露。その後、小学生相手に体操を教えたが、専門用語などが通じないこともあり「簡単な技を教えるのは、本当に難しい」と、さすがの世界王者も苦笑いだ。

 昨年の3月11日の東日本大震災から、あと半月ほどで1年。当時は「体操をやっていていいのか」と自問自答したという。しかし「体操しかできない。その体操で元気づけたい」と気持ちを取り直し、10月の世界選手権3連覇につなげた。「何年たっても忘れてはいけないこと。五輪に向けても、同じ気持ちでやっていきたい」と、金メダル獲得で、被災者に勇気を与える。