昨年12月に行われたレスリングの全日本選手権男子フリースタイル96キロ級で2位になった下中隆広(岐阜県体協)が競技後のドーピング検査で禁止薬物が検出され、1月12日からの2年間の資格停止と競技成績の失効処分を受けたことが21日、分かった。2010年世界選手権で同120キロ級代表だった下中のロンドン五輪挑戦の道は断たれた。

 日本アンチ・ドーピング機構によると、タモキシフェンというホルモンの調節薬が検出された。

 レスリング界では昨年6月にも男子のトップ選手のドーピング違反が発覚しており、日本レスリング協会の福田富昭会長は「指導をしていたのに自覚がなさすぎる。協会として再発防止に努めるしかない」と話した。