<競泳:日本選手権>◇5日目◇6日◇東京辰巳国際水泳場

 男子200メートルバタフライの金田和也(24=金田SC)が、初の五輪代表をつかんだ。最初の50メートルで最下位8位と出遅れながら、100メートル4位、150メートルは3位と追い上げ、ラスト50メートルでは佐野秀匡(ミズノ)、坂田龍亮(セントラルスポーツ)と激しい2位争い。松田丈志(コスモス薬品)に続く1分55秒39で派遣標準記録(1分55秒65)を突破し、ゴール直後は「本当にうれしくて、まだ信じられない気持ちです」と声を弾ませた。

 多くの五輪スイマーや、「競泳少年」だった元大関貴ノ花らを指導した祖父の平八郎さん(享年85)が昨年12月14日に亡くなった。教え子の母幸子さん(旧姓山崎)も76年モントリオール五輪と80年モスクワ五輪で100メートル自由形代表に選ばれており(モスクワ五輪は不参加)、親子2代での五輪戦士になる。「おじいちゃんには最後は気持ちだ、と言われていましたから。一番、見てほしい人だったので、見てくれていたと思います。(大会最終日の)日曜日はお墓へ報告に行ってきます」と胸を張っていた。