国際オリンピック委員会(IOC)は23日、カナダのケベックで開いた理事会で2020年夏季五輪招致の書類による第1次選考を行い、再挑戦の東京など3都市が通過した。今後IOCによる現地調査などを経て、開催都市は来年9月7日に決定する。

 東京とともにマドリードとイスタンブール(トルコ)が最終選考に進み、ドーハ(カタール)とバクー(アゼルバイジャン)は落選した。◆石原慎太郎・東京都知事のコメント。

 「立候補都市に選定されたことを心より誇りに思う。招致活動は新たなステージに入るが、日本の未来のため、オールジャパンでの取り組みにより、必ずや2020年五輪・パラリンピックを実現します」◆竹田恒和・東京招致委員会理事長のコメント。

 「正式な立候補都市になって大変喜ばしい。アジアの中で東京だけとなり、基礎票を得られることで戦いやすくなった。国民の支持が大変重要になる。(震災後の招致だが)東京は安全だということをデータを挙げて説明していきたい」◆ウグル・エルデネル・トルコ・オリンピック委員会会長のコメント。

 「第1次選考を突破した3都市には、開催都市になるチャンスが公平にあると思う。イスタンブールの招致チームは経験豊かな人材をそろえており、弱点はどこにもない」◆福田富昭・日本オリンピック委員会(JOC)副会長のコメント。

 「最大の強敵はイスタンブール。最後はイスタンブールと東京との争いだろう。3カ国で、戦略の的を絞りやすくなった。アジアの票を日本に集中させたい」◆市原則之・日本オリンピック委員会(JOC)専務理事のコメント。

 「アジアが一つになったので戦いやすくなった。想定していた中で最善の顔触れとなった。東京に風が吹いている感じがする」◆橋本聖子・日本オリンピック委員会(JOC)理事のコメント。

 「ドーハの落選は想定していた。東京は戦略的に戦いやすくなった。競技団体を巻き込み、アジアとアフリカの票をしっかり固めたい」◆野田佳彦首相のコメント。

 「誠に喜ばしい。五輪の開催は東日本大震災からの復興を示すものともなる。日本政府は大会招致を全面的に支援し、開催をぜひとも実現させたい」◆リチャード・キャリオン国際オリンピック委員会(IOC)理事のコメント。

 「落選した2都市ははっきりとした弱点があり、上位3都市とは差があった。理事会で3時間の議論の後、投票で決めた」◆小倉和夫・東京招致委員会事務総長のコメント。

 「アジアの票を集める上ではいいと思うが、イスタンブールもマドリードも強敵。分かりやすいスローガンを考える必要がある」◆平野博文文部科学相のコメント。

 「世界一コンパクトな五輪を目指すコンセプトや、国際大会の開催実績が示す運営能力などが高く評価された結果。誠に喜ばしい」◆柴田亜衣さん(競泳五輪金メダリスト)のコメント。

 「本当にほっとしたが、ここで安心してはいけないと思う。オリンピアンとして、しっかり招致活動に貢献していきたい」