体操のロンドン五輪女子代表の田中理恵(25=日体大研究員)が19日、故郷の和歌山市内のホテルで開かれた五輪祝勝会に、五輪男子代表の兄和仁(27=徳洲会)弟佑典(22=コナミ)とともに出席した。幼い頃から「田中3きょうだい」を知る約200人が出席。昔話に花が咲き、次々と囲まれて記念撮影するなど「理恵スマイル」が全開だった。

 しかし、会の最後に父章二さんが「ワガママでぜいたくな夢が実現しました。3年前に理恵が『3人でロンドンに』と言ってから、私も本気になりました。幸せなお父さんだったなと思います」とあいさつすると壇上で涙。「感動してしまって…」と、出席者を見送る際もハンカチで両目をぬぐっていた。

 和仁が「団体で一丸となっての銀は誇りに思うけど、このままでは終われない」と言えば、佑典も「銀はうれしく思います。けど、しかしですね。僕の夢は五輪での金メダル。4年後、リオで金を目指します」。ともに16年リオデジャネイロ五輪へ気合を見せたが「笑顔のち涙」だった理恵は「これからまだ、今年いっぱい2つの試合が残っているので、演技で恩返しできるように頑張っていきたい」とだけ話した。