<競泳:東京SCジュニア優秀選手招待公認記録会>◇22日◇男子100メートル平泳ぎほか◇東京スイミングセンター(長水路=50メートルプール)

 男子平泳ぎの新星、山口観弘(18=志布志DC)が大会の新しい「顔」になった。出場した100メートルでは1位にはなったものの、苦手なスタートでミスして自己ベスト(59秒56)に1秒半近く遅れる1分0秒95と平凡なタイム。「もう少し出ると思っていたけれど」と悔しがったが、記録会に集まった小学生スイマーからの人気は圧倒的だった。

 決勝後だけでなく、予選の後も山口のそばに人だかりができた。差し出されるシャツやジャージーに次々とペンを走らせた。「即席サイン会」は20メートル以上の長蛇の列。スタッフが慌てて整理にあたるほどだった。

 9月の岐阜国体200メートル平泳ぎで世界記録(2分7秒01)を樹立し、一気に注目された。これまでの東京SC記録会は所属する北島康介が圧倒的な人気だったが、北島不在の今回は山口人気がとって代わった。それでも、山口は「夏だけ速くてもかっこ悪い。1年を通して、安定して速くなりたい」と、競技に集中して話していた。