柔道女子日本代表の園田隆二前監督らによる暴力とパワーハラスメント問題で、全日本柔道連盟(全柔連)の上村春樹会長は8日、訪問先のパリ市内で国際柔道連盟(IJF)のマリアス・ビゼール会長らと会談し「世界の柔道関係者にご心配とご迷惑をお掛けしたことをおわびした」と謝罪したことを明らかにした。

 上村会長によると約1時間半にわたり、園田氏の辞任や、外部有識者による調査委員会を設置して真相究明に当たることなどをビゼール会長に説明し、理解を得た。その上で「IJFを含めて考え、きちんとやっていくことになった」と協力して再発防止に取り組むことになったという。

 ビゼール会長は会談後の記者会見で、全柔連とともにこの問題を調査する方針を明らかにし「選手指導におけるこのような(暴力的)行為は、われわれのモラルや倫理の規定には則さない」とあらためて批判した。

 東京が開催を目指す2020年夏季五輪招致への影響についてビゼール会長は、既に全柔連が対応に乗り出していることを踏まえ「五輪は柔道だけではない。影響はないと思う」との考えを示した。