【日刊スポーツ13年2月12日付東京最終版】

 浅田真央(22=中京大)が、理想の男性像を告白した。フィギュアスケート4大陸選手権(大阪)での2年ぶり3度目の優勝から一夜明けた11日、エキシビションに参加。14日のバレンタインデーを前に、恋人募集中で「年上がいい」「(恋愛対象は)35歳まで」など、あまり語ることがなかった恋愛観を明かした。大会では2年ぶりにトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めるなど好気配。ソチ五輪の出場枠取りがかかる3月13日開幕の世界選手権(カナダ)へも期待は高まる。

 「氷上のプリンセス」は、理想の男性と出会える日を夢見ていた。バレンタインデーに話題が及んだ浅田は、「名古屋でフェスタをやっていて、(チョコレートを)自分で買って、自分で食べちゃいました」と屈託なく笑い、今年も本命なしを示唆。報道陣から「どんな男性がタイプですか?」と聞かれると、等身大の恋愛観を明かした。

 浅田

 優しい人がいいです。しっかりしている方がいいので、年上がいいですね。包んでくれる人…。35歳くらいまでなら。一緒にいて支えてほしい。

 言葉をつなぐたびに、少し顔が赤くなっていく。普段あまり話すことがない話題に、恥ずかしそうにしながらも、笑顔でしっかりと理想を口にした。

 フィギュア界にとどまらず、日本スポーツ界のスーパースターだけに、特有の悩みもある。通学する中京大では、キャンパスを歩いていると、「『あっ ! 』という感じでみられるんです」。自分としては他学生とあまり変わらない大学4年生で、恋人もほしいが、男性の方が身構えてしまう…。「残念ながら、(周りの男性を)まだそういう風に思ったことはないんです」と今後の出会いに期待を寄せる日々だ。

 競技では、やっと悩みを抜けた。9日のショートプログラム(SP)で2年ぶりに3回転半ジャンプを成功。フリーでは3回転半と連続3回転を入れ、ともに回転不足となったが「ようやく技術、精神状態も戻ってきた」と手応えは大きい。世界選手権へ「まだまだ伸びしろはある」と視界良好だ。

 前夜は焼き肉を食べ、ささやかな優勝祝いをした。「お酒は梅酒のソーダ割りです」と祝杯もあげた。この日の朝にはソチ五輪一番乗りの女子アイスホッケー日本代表のニュースに「いよいよだな。早くに決まっていいな。自分も行きたい」と決意を新たにした。

 「将来的には結婚もしたい」との思いも打ち明けた22歳。1年後のソチへ順調に階段を上がる今、「支えてくれる人」が現れれば、さらに強さは増すのかもしれない。【阿部健吾】