全日本柔道連盟(全柔連)の助成金不正受給問題で4月末に辞任を示唆した上村春樹会長は7日、決断の時期としていた11日の理事会以降も続投する意向を示した。

 関係者によると、日本スポーツ振興センターからの助成金問題を調べる第三者委員会の最終報告が理事会に間に合わない見通し。同会長は報道陣に「まだ最終報告が出ていない。(辞任したら)誰が最終報告を受けるのか」と述べた。

 第三者委の中間報告で「順法精神の欠如」などと厳しく批判され、上村会長は「近いうちに進退を明らかにしたい」と発言した。全柔連幹部によると同会長は組織改革に意欲を持っている。この幹部は「進退とは、やるかやらないかの二者択一。会長はやるということだ」と話した。

 全柔連は女子日本代表での暴力指導や助成金の不正受給、セクシュアルハラスメントなど問題が続発し、2月以降で理事3人が引責辞任した。