<柔道:全日本学生優勝大会>◇初日◇東京・日本武道館

 女子5人制は3年連続で同じ対戦の決勝戦となり、環太平洋大が3-2で山梨学院大を破り、初優勝した昨年に続く連覇を達成した。

 「平成の三四郎」古賀稔彦総監督(45)は、副将の高橋ルイが大外刈りで一本勝ちして3-1と優勝を決めると、歓喜の拳を突き上げた。「ポイントゲッターの主将がいない中で、今年のチームは今年で日本一になってくれた」。感無量な表情で話した。

 「岡山に連れて行くのは大変。みんな東京などがあこがれだから。でも、だから来てくれた子は日本一にするのが仕事と思っている」。有望選手の勧誘に奔走した日々があり、この連覇がある。殺し文句は「戦うのは武道館であり、世界の舞台だ。岡山の会場で争うわけではない。どこにいたって日本一、世界一は狙える」。その言葉どおり、選手を頂点に導く指導法。女子選手指導の秘訣(ひけつ)を「その子の立場に立って考え、その子が何を望んでいるか、いち早く気付いてあげること」と話す。

 創部7年目の今も、週3回は神奈川県から大学のある岡山県に通い、練習で胸を出す。「昨年は(秋の)学生体重別大会との2冠を達成してやろうと、祝賀会をやらなかった。今年はやってあげたいですね。悪いジンクスはなくしたほうが。でも、今年も目標は2冠です」と2つ目の頂点を見た。