新体制づくりを急ぐ全日本柔道連盟(全柔連)で、既に今月中の辞任を表明した上村春樹会長ら執行部以外の理事からも辞意が相次いでいることが7日、分かった。

 続発した不祥事に対する連帯責任が理由で、新理事6人を除いての総退陣が濃厚となってきた。14日の臨時理事会で話し合う。

 1964年東京五輪金メダリストで中国地区代表の中谷雄英理事(72)は「理事職にしがみつくつもりは全くない。自分の意思で辞めたい」と明言。北海道地区代表の高梨幸輔理事(81)は「責任の一端がある。同じ顔ぶれでは何も変わらず、体制を一新させたとはっきり示すのが正しい道だ」と述べた。ともに再任を望まない考え。

 全柔連広報委員長を務める宇野博昌理事(63)も辞意を示し「基本的には全員辞任の方向で進んでいる」と話した。ただ自身も務める常務理事会のメンバーは執行部を除き、今月下旬の臨時評議員会で再任される可能性があるとの含みを持たせた。