全日本柔道連盟は21日、東京・文京区の講道館で臨時の評議員会、理事会を開き、新日鉄住金会長兼CEOの宗岡正二氏(67)を新会長に選出した。

 宗岡氏は4代目の会長で、外部から初。就任会見で「柔道で鍛えられ、育てられた者として恩返しの気持ち。透明性のある組織に変えたい」と不祥事が相次いだ柔道界の信頼回復に意欲をみせた。

 評議員会前の理事会では上村春樹前会長(62)ら23人の理事が辞任。7人が再任されたが、理事会の顔ぶれは大幅に変わった。専務理事には、元大阪府警本部長の近石康宏氏(64)が就任。副会長には理事に再任された山下泰裕氏(56)が選出された。理事職ではない事務局長には前広報委員長の宇野博昌氏(63)が就いた。また、監事3人も辞任し、筑波大准教授で暴力指導を告発した女子選手を支援した山口香氏(48)ら3人が選ばれた。