２０２０年東京五輪・パラリンピックに向け、国がトップ選手の新たな強化拠点となる「第２ナショナルトレーニングセンター（ＮＴＣ）」を１８年秋までにオープンさせる方向で調整していることが５日、関係者の話で分かった。文部科学省の有識者会議は、７日に第２ＮＴＣを設置すべきだとする中間報告書をまとめる予定で、これを受けて文科省は１５年度から作業に着手する。

　有識者会議の報告書には、専用練習場を設置する競技の候補にメダル獲得が有望な水泳、卓球、フェンシング、アーチェリー、射撃の五つを挙げ、五輪選手とパラリンピック選手が共用できる施設とすることなどが盛り込まれる。

　現在、東京都北区にある味の素ＮＴＣは国が０８年に完成させ、柔道、レスリング、体操など１２競技の専用練習場や宿泊棟を備える。しかし、専用練習場がない競技も多く、利用者で混み合って手狭だとの指摘が出ていたため、日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）が昨年、文科省に拡充を要望していた。