1991年の世界卓球選手権(千葉)で史上初めて結成された韓国と北朝鮮の統一チーム「コリア」の一員で、女子優勝の原動力となった北朝鮮の元選手、リ・ブンヒさん(45)が、9月25日に北朝鮮で交通事故に遭い、首の骨を折る重傷を負っていたことが2日、分かった。

 リさんは今月韓国・仁川で開かれる障害者スポーツのアジア・パラ大会で韓国を訪問予定だった。パラ大会では、リさんとペアを組んだ韓国の玄静和さんが選手村村長に就任したが、飲酒運転事故を起こして村長を辞任。リさんの訪韓も難しいとみられ、2人の再会は絶望的になった。

 米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)電子版は、北朝鮮で人道支援事業を行う英国牧師の話としてリさんの事故を伝えた。

 リさんは北朝鮮障害者体育協会書記長。リさんは9月、平壌で共同通信の取材に「いつも(玄氏に)会いたいと思っているのだけど機会がなくて…」と話していた。