<男子テニス:ATPツアー・ファイナル>◇第5日◇13日◇英ロンドン・O2アリーナ◇1次リーグB組最終戦シングルス

 世界5位の錦織圭(24=日清食品)が、世界10位のダビド・フェレール(32=スペイン)を4-6、6-4、6-1で下して2勝1敗、4強入りへ前進した。

 対戦予定だった世界8位のミロシュ・ラオニッチ(23=カナダ)がけがで棄権し、対戦相手が試合前に変更になるトラブルを乗り越え、見事に逆転勝利を収めた。

 試合を終えた錦織は「試合直前に相手が代わって、作戦を変えるのは難しかった。しかし、うまくプレーできたと思う」と声をはずませた。

 第1セット、ともにサーブをキープして3-3で迎えた第7ゲーム。錦織が、デュースからフォアのクロスを決めてフェレールのサービスをブレーク、4-3とした。しかし、続く第8ゲームで、錦織はブレークバックされ4-4となった。

 錦織は4-5で迎えた第10ゲーム、最後はスマッシュがネットに掛かるミス。サーブをブレークされ、第1セットを先取された。

 第2セットの第1ゲーム、錦織は、相手のミスで幸先良くブレーク。その後、お互いサーブをキープ。錦織は5-4で迎えた第10ゲーム、40-15からバックハンドをストレートに決め、第2セットを奪い返した。

 第3セットは完全な錦織ペース。第1ゲーム、第3ゲームをブレークし3-0。そのまま、相手を寄せ付けず、6-1で勝利を収めた。

 フェレールは第3セットの第3ゲーム途中、イライラが爆発。コートにラケットをたたきつけるほどだった。

 錦織は初戦でアンディ・マリー(27=英国)を破ったが、第2戦で4大大会歴代最多17度の優勝を誇るロジャー・フェデラー(33=スイス)に敗れていた。