日本スポーツ振興センター(JSC)は7日、2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとして建て替える国立競技場(東京都新宿区)本体の解体工事を2月下旬から始めると明らかにした。

 都内で開いた近隣住民らへの説明会で工事の工程表を示した。

 JSCや業者はこの日の説明会で、現在は昨年12月から始めた資材搬入などの準備工事を進めており、1月中旬には内装の撤去に着手。競技場南側で2月下旬から、北側で3月からそれぞれ本体の解体を開始すると説明した。掘削搬出土量を減らしたため、10月中旬までとしていた工期を短縮し、9月末の完了を目指すという。

 解体工事をめぐっては、当初は昨年7月に開始する予定だったが、入札の不調などで解体業者の選定に難航。3度目の入札で競技場北側と南側の両工区の業者が決まり、時期が大幅に遅れた。

 住民からは、解体工事に伴うアスベストなどの粉じんの飛散を心配する声が上がり、JSC側は「法令にのっとって進めていきたい」と答えた。