<女子バレーボール:ワールドGP・日本3-0イタリア>◇26日◇マカオ◇決勝ラウンド

 レフトからのスパイクが、次から次へと面白いようにイタリアのコートに決まった。15-22と最大7点のリードを許した第2セット。日本は劣勢からエースの木村沙織(25=東レ)が6点を挙げる大爆発で逆転し、試合の大勢を決めた。

 ブロックなどを含めて両チーム合わせて最多の18点を挙げる大車輪の活躍を見せた木村は「日本が勝つためには守りだとあらためて分かった」と守備面を勝因に挙げた。米国、ブラジル戦で崩れたサーブレシーブがこの日は安定し、セッター竹下佳江(33)が余裕を持ったトス回しで攻撃を演出した。

 第1セットは山本愛(29)、荒木絵里香(27)のセンター陣の攻撃で点を重ねて主導権を握った。サイドへのマークが甘くなったところで、調子が思わしくなかった木村が本領を発揮した。

 真鍋政義監督(48)も「勝つためには守りでこれくらい拾わないといけない」と力を込めた。苦戦が続いた今大会。力が拮抗(きっこう)した相手との一戦で、日本の目指す緻密なバレーの基本となるのは堅実な守備であることを再確認した。主将の荒木は「チームにとって大きい勝利」とうなずいた。