名門チームの意地を見せたかった。今夏の全国大会ベスト16の石田JVC(伊勢原市)が18日、産業能率大学湘南キャンパス(神奈川・伊勢原市)で開催された小学生のビーチバレー大会「SANNO

 CUP

 2014」に出場し、決勝で完敗した。

 石田はこれまで全国大会に計5回出場し、2回ベスト8入りした県を代表するバレーボールの名門。平均148センチ前後と小柄だが、県大会前には全員が丸刈りにするなど気合も十分だ。インドアでは正確なサーブとレシーブを得意とするが、約1年ぶりのビーチでは力が発揮できなかった。優勝したSLとはインドアで頻繁に練習試合を行い、勝率は勝っていた。

 「ビーチでも絶対、SLには負けない!!」という強い思いで決勝にも臨んだが、井口太陽キャプテン(12=6年)は「砂のせいで体が思ったように動かなかった。ジャンプもできないし、レシーブ、スパイクも全く決まりませんでした。完敗です」と負けを認めた。

 石田はこの1年で急成長した。今大会に出場した選手の大半は昨年の同大会に「Bチーム」として出場。決勝トーナメントには進出するも、全国レベルではなかった。その後、河野仁司監督(48)は「自分で考えるバレー」をモットーに、練習を行った。「言われたことだけしかやらない選手は成長しない。プラスアルファで自分で弱点を気づき、改善策を考えるようにならなければ、成長しないです」と力説した。試合中はチームメートでも「いつでも交代するよ」などと容赦なくやじが飛ぶ。決勝は、監督が所用で不在だったが、選手はこの日一番の声を張り上げ、チームを盛り上げた。

 明日19日には、SLと練習試合を行う。井口キャプテンは「インドアでは絶対に負けません。今日の悔しい思いをボールにぶつけます」とすでに戦闘態勢に入っていた。