<秋季北海道高校野球・地区予選:北海5-4札幌一>11日◇札幌円山
北海が夏春連続の甲子園へ、まずは第1関門を突破した。札幌一に5-4で9回サヨナラ勝ちし、3年連続34度目の代表切符を手にした。接戦を安達拓夢-町田司の継投でしのぎ、9回1死二塁から竹田全(あきら)遊撃手(いずれも2年)のサヨナラ適時打で決めた。秋に向けた新チーム始動は遅れたが、夏の甲子園経験者がけん引し、チームに地区突破をもたらした。東海大四は札幌創成を8回コールド9-2で退け、2年連続21度目の代表をつかんだ。
北海の2季連続甲子園の夢をつなぐ打球が、札幌一左翼手の頭を越えていった。二塁走者がかえりサヨナラ。殊勲打の竹田が、ベンチを飛び出してきたナインに祝福の出迎えを受ける。今夏の甲子園で唯一スタメンだった男の執念が、南北海道大会決勝で戦った宿敵・札幌一を最後にとらえた。
戦前は絶対不利を言われていた。夏に比べ、鍵谷陽平投手(3年)のような大黒柱は皆無。ベンチに夏のメンバーは5人入っていたが、スタメンは1人だけ(札幌一は3人)。おまけに相手より3週間も遅れたチームづくり。「勝てるとしたら接戦だけ。負ける時はコールドだろうと思っていた」と平川敦監督(37)。勝つには自軍の弱点を補う戦術と、必死さが必要だった。
戦術はスモールベースボールに徹した。4回に無死満塁で下位に打順が回ると2者連続スクイズ(2人目は失敗)。5回には無死一塁から1、2番が連続送りバント。平川敦監督(37)は「何せ打てないので。進塁打を期待して打たせるのとテンビンにかけ、この方が確率が高い」。コツコツと積み上げた貴重な点を、甲子園で鍵谷の後を受けた左腕2人で守った。
3回戦で捕逸を繰り返すなどした清水主将は札幌一戦の前日、ナインに必死さが足りなかったことを謝罪した。「次にやったら(主将を)辞めるつもりでした」。4、6回に失策を犯した竹田は、汚点を自らのバットで打ち消した。「足を引っ張るだけの自分に、みんながつなげてくれた」と感謝の思いを一打に込めた。
さあ次はセンバツへの最終関門、道大会(30日~、札幌円山ほか)が待つ。練習不足、成長途上の中で地区予選を勝ち抜けたことで、平川監督の期待もふくらむ。「全道までには力がつけられると思います」。目指すは夏秋連覇しかない。【本郷昌幸】



