<大分国体:競泳>◇13日◇大分県別府市営青山プール

 河本耕平(28=日産サティオ新潟西)が、常識破りの日本記録を樹立した。13日に大分・別府市で開幕した、大分国体の競泳成年男子100メートルバタフライに51秒33で優勝。この日2位に退けた藤井拓郎が、6位入賞を果たした北京五輪決勝などで出した従来の記録を0秒17縮めた。しかもタイムの出にくい大雨の屋外プールという悪条件下での快挙だ。プールから上がった表彰式でも、びしょぬれになった河本は「大雨でプールに波が立って、それに乗れたのかな」と、冗談交じりに笑顔で話した。

 約3週間後には29歳を迎える競泳界では超ベテランだ。6月ジャパンオープンで6年ぶりに出した自己ベストが、この種目では自身初の日本記録。五輪代表選考会となった4月の日本選手権は敗れたが、その後はタイムを伸ばし続け、この日の記録は北京五輪の5位相当になる。昨年11月から本格的に米アリゾナ州を練習拠点に移してから急成長中で「引退は考えていない。12年ロンドン五輪?

 チャンスがある限り狙いたい」と、力を込めていた。