<大分国体:陸上>◇3日目◇5日◇大分・九州石油ドーム

 17年ぶりに実施された少年男子A1万メートルで、同種目初挑戦の田村優宝(青森山田2年)が、今季日本人高校生ランクトップの29分1秒66の大会新で制した。残り1周から飛び出すプラン通りのレース運びで、自らが生まれた91年以来となる大会記録を樹立した。

 1万メートル初挑戦の田村が、関係者の度肝を抜いた。序盤から2分55秒ペースで1000メートルのラップを刻むハイペースの中、8000メートルすぎに8位入賞圏を確保。さらに残り1000メートルすぎで表彰台(3位以内)を確実にし、最後は残り300メートルからスパートして逃げ切った。投げキスのように両手を広げてNO・1ポーズでゴール。「28分台を狙っていたので、そこそこですね。でも初めてのレースで29分1秒は自信になります」とレース同様、言葉でも強心臓ぶりを見せつけた。

 今夏の全国高校総体1500メートルではレースを引っ張りながら最後で抜かれ、5000メートルも仕掛けが遅れ、ともに4位の悔しさを味わった。それでも田村は「課題が見つけられた価値ある負け」と前向きにとらえ、スタミナとラストスパートの強化に努めてきた。

 全国高校駅伝の優勝候補にも挙げられている佐久長聖(長野)のエースで、今季5000メートル高校ランク1位の村沢明伸(3年)に競り勝った。11日には、その都大路行きをかけた県予選を控える。3区予定の田村は「いい刺激というか、ダメージを与えられたと思う」と驚異の2年生の存在感を全国に示した。【佐々木雄高】