ママさんランナー赤羽有紀子(28=ホクレン)が、初マラソンへの布石を打つ。8日、世界ハーフマラソン選手権(12日、リオデジャネイロ)へ向け、成田空港を出発。来年1月の大阪国際か同3月の名古屋国際でマラソンデビューを予定しており、今回はシューズのテストを兼ねる。また、北京五輪の反省を生かし、海外での環境にも対応できるタフさを身につけることを目標に掲げた。

 北京五輪の閉幕から1カ月半。赤羽は次の大会へ向けて、旅立った。約3週間、長野・菅平で合宿を行い「練習では距離を踏んだ。思ったより、いい練習ができた」と手応えを口にした。野口みずき(シスメックス)が欠場するため、大会には日本のエースとして臨む。「先頭についていくレースをしたい」と抱負を述べた。

 一方で「来年以降のマラソンに向けて、シューズを試したい」と、マラソン挑戦への準備も怠らない。ナイキ社によると、北京五輪の1万メートルで使用したものと同タイプを用意。トラックのスピードが出るシューズで、ハーフマラソンを走り切れるかどうかをテストする。北京五輪男子マラソン金メダルのワンジルが、4月のロンドンで世界歴代5位の2時間5分24秒で走った時の靴と同じという。

 さらに、北京五輪での失敗も克服する。「海外では想定していないことが起きることを実感した」と夫の周平コーチ。選手村で寝付けず、疲れが抜けなかった。1万メートルは自己ベストから30秒以上遅い32分0秒37で20位、5000メートルは予選で敗退した。海外で実力を出し切る難しさを痛感した。

 赤羽は「これからは、どんな状況でも寝られるようにしたい」と、異国でタフさを身につけることを課題に挙げた。大阪か名古屋か、初マラソンの舞台は、11月にも決断する。12年ロンドン五輪は、マラソン代表で乗り込むことを決めている。将来のために、まずはブラジルで経験を積む。【佐々木一郎】