<女子レスリング:世界選手権>◇最終日◇13日◇東京・代々木第1体育館◇55キロ級
北京五輪で五輪2連覇を果たした吉田沙保里(26=綜合警備保障)が世界選手権6連覇を達成した。決勝でテチアナ・ラザレワ(ウクライナ)と対戦。第2ピリオド(P)1分3秒、相手の故障棄権で勝利を収めた。女子代表の栄和人監督(48)は、3連覇のかかるロンドン五輪へ向け、出場する大会を限定する「吉田優遇プラン」を提唱した。北京五輪72キロ級銅メダルの浜口京子(30)は右ひじ故障もあり3位に終わった。
6連覇を決めると、吉田は父栄勝さんをマット上で肩車し、喜びを爆発させた。「最高にうれしい。北京に負けないくらいのサオリコールが心強かった」。決勝戦の第2P、両足タックルでラザレワの左ひざを破壊、棄権に追い込んだ。「返されるのを恐れずに攻めれば取れる」という確信の一撃だった。
準決勝までの3試合連続フォール勝ちで要した時間も85秒。相手は格下ながら「タックルが力がついた」と満足げな表情を見せた。栄監督は「あれは凶器だね。決まる確率は高くなった。(1月のW杯団体戦で)負けを知って強くなった」と分析した。
栄監督は、私案と断った上で五輪3連覇に向けた必勝プランも披露した。「国内大会は免除してもらって大きい大会に絞りたい」。出場試合数を制限することで、年齢的な問題に対応させたい考えだ。「レスリングできる時間は今しかない。4年後が最後になるかもしれない」と吉田。「凶器」と化したタックル、年齢に合わせた出場大会の絞り込み。ロンドンに向けて大きな1歩となる6連覇だった。【阿部健吾】


