<日本学生氷上選手権>◇最終日◇9日◇青森県八戸市・新井田インドアリンクほか

 アイスホッケー決勝で東洋大が10-1で中大を下し3年連続10度目の優勝を飾った。青森・八戸工大一出身のDF蛯名正博(3年)が守りの要として活躍。地元でチーム8年ぶりの3冠(関東大学選手権、同リーグ戦、インカレ)達成に貢献した。入団が内定していた西武プリンスラビッツが今季限りで廃部を打ち出したが、トップリーグでのプレーを目指す。

 優勝の瞬間、東洋大の選手たちがスティックを放り上げ、抱き合い、ひとかたまりになって喜びを爆発させた。中大に圧勝で、3冠達成。その輪の中に蛯名もいた。「地元で目標を達成できた。こんな経験はめったにない。ホッケー人生で最高かもしれない」と蛯名は声を弾ませた。

 大量10得点に対し、失点は1点。「うちのチームはみんなが1つになった時、爆発的な力を出す。ディフェンスは準決勝、決勝と最少失点に抑えることができた」と蛯名は自負する。王者東洋大の守りの要として、今大会も十分に能力を発揮。地元の観客や子供たちも大きな声援を送った。

 アジアリーグの西武プリンスラビッツに入団が内定していた。だが今季限りでの廃部が発表された。「新しいチームになっても、チーム名が変わっても、トップリーグでプレーしたい気持ちに変わりはない。今は選手として頑張るだけ」と蛯名は語気を強めた。

 会場ではファンによる存続を求める署名活動が行われ、4日間で約1000人の地元の人が署名した。「八戸もそうだが、アイスホッケー人口が減っている。子供たちに夢を与えられるような選手になりたい。目標は五輪出場です」。地元の子供たちの熱い視線を浴びながら、蛯名はアイスホッケーへの情熱を語る。

 表彰式では2年連続でベスト6に選ばれた。2月にはユニバーシアード(中国・ハルビン)に日本代表として出場。蛯名が故郷八戸でのVをバネに、さらに飛躍する。【北村宏平】