全日本柔道連盟の吉村和郎強化委員長が谷亮子(33=トヨタ自動車)の世界選手権(8月、オランダ)代表選考へ厳格ノルマを課した。24日、欧州での大会視察から帰国。フランス国際は山岸絵美、ドイツ国際では福見友子が女子48キロ級を制した。右ひざ故障で欠場し、代表選考で大きく出遅れた谷に対し、吉村強化委員長は「4月の全日本選抜体重別選手権で山岸、福見の2人に当たって2人を食ったら(5月のグランドスラム大会)ロシアに行かせて同じ土俵に立ってもらう」と説明した。

 従来、選考は全日本選抜体重別直後に決めていたが、結果次第では保留される可能性も出てきた。だが谷がハンディを背負っている状況は変わらない。選考には今季から導入されたランキング制度も評価対象。山岸は1位、福見も2位につけている。逆転選出には国内で実力者2人に勝ち、国際大会とのダブル優勝が至上命令だ。谷の前に大きな壁がそびえ立つ。