陸上女子短距離の福島千里(20=北海道ハイテクAC)と高橋萌木子(ももこ、20=平成国際大)が、100メートルと400メートルリレーで日本新記録を狙う。国際グランプリ大阪大会(9日、長居)に向けた記者会見が8日、大阪市内のホテルで行われた。福島は「(条件が)良ければ、A標準を狙って走りたい。リレーも日本記録を狙って走りたい」と言い、高橋は「100メートルは、自分の走りをすれば、自然と記録もついてくると思う」と続けた。

 親友同士の2人は今季、100メートルと200メートルを1本ずつ走り、ともに0秒01差で、福島が勝った。だが、両種目とも、世界選手権の参加標準記録B(B標準)しか、突破できていない。2人が個人種目で同時に世界舞台に立つためには、少なくともどちらかが、A標準を切る必要がある。

 2人とも、記録突破への目安がある。福島は「スタートがうまく決まっての話ですが、(高橋に)追われる中でも、自分の走りをしたい」とし、高橋は「持ち味の後半を生かして、フィニッシュしたい」とプランを描いた。記録が公認される2メートル以内の追い風が適度に吹けば、2人がそろって笑う可能性は十分ある。【佐々木一郎】