<卓球:荻村杯ジャパン・オープン>◇3日目◇13日◇和歌山ビッグホエール
卓球界のアイドル福原愛(20=ANA)が、年下の日本人選手にシングルスで初めて負けた。世界ランク29位の福原は、2回戦で1学年下で同60位の石垣優香(19=淑徳大)に3-4で敗戦。石川佳純(ミキハウスJSC)と組んだダブルス準々決勝でも藤沼、田勢組に3-4で敗れた。今大会は中国勢が不参加。プロツアー初優勝の期待もあったが、あっけなく幕を閉じた。
福原が思わずキレた。フォアがアウトになって敗戦が決まると、持っていたラケットに感情をぶつけた。台に打ちつけ、怒りに満ちた表情で天を仰ぐ。波乱の結末。1時間12分の熱戦を見守った観衆からは、どよめきが起こった。
「すごく残念。セットオールで負けて精神的な弱さを痛感した。ボールの見極めができず、凡ミスが出たのが敗因」。よほど悔しかったのだろう。試合後の会見中は仏頂面のまま。不機嫌そのものだった。
過去3戦全勝だったカット主体の石垣にペースをつかめず、イライラが頂点に達した。第1ゲーム、15-14のゲームポイントで足を滑らせ同点とされた。みけんにしわが寄る。このゲームを奪われると、ラケットを台上に投げ捨てる“乱心”ぶり。冷静さを欠き、我慢比べに敗れた。「最近カットマンに対して戦術、技術的によくなってきたと思ったが、この試合でまだまだと分かった」と反省した。
3年前には同学年の宇土弘恵(当時就実高)にストレート負けしたが、年下の日本人選手に敗れたのは初めてだ。「一般の部は年上も年下も同じ土俵に立っている。年齢は関係ない」。無関心を装ったが、内心穏やかでないのは表情からも明らかだった。
3歳から卓球を始めた元祖天才少女にとって、これまで年上との対戦がほとんどだった。だが近年は、石川ら若手が台頭。5月の世界選手権(横浜)も不本意な成績に終わった。世界ランクの日本人最上位も27位の平野に譲った今、日本人エースの称号は風前のともしびだ。【大池和幸】


