カーリングで10年バンクーバー五輪代表を目指す常呂の女子高生4人組に、地元の心強い支援が整った。常呂高が使用する練習施設、北見市常呂町カーリングホールが例年より10日ほど早い10月15日前後にオープンすることが27日、分かった。北見市カーリング協会の要請による異例の対応。万全の練習環境を整え、3チームで争う11月の代表選考会(青森)に挑戦する。

 来年2月に迫ったバンクーバー五輪へ、町も選手を支援する。地元カーリングホールのオープンを例年より早めることについて、北見市カーリング協会の松平斉之会長(50)は「早く(地元の)氷の上に乗せてあげないといけない。協力したい」と説明し「常呂からオリンピックへと夢見ている」と期待した。

 同協会が要請した異例の対応だ。高校生4人で編成する常呂高は今年2月の日本選手権で、決勝で同校のOG本橋麻里が所属するチーム青森を苦しめ準優勝した。11月の代表選考会(青森)の出場権をつかんだことで、地元施設の早期オープンプランが浮上。協議の末、10月15日前後のオープンが決まった。9月からリンク設営準備に入る。

 同施設は長野五輪の翌年99年に10月1日にオープンした例はあるが、通常のオープンは10月24日~11月1日。練習時間などの優遇措置も図り、選考会へ向け、できる限り練習の場を増やす。また、昨年10月に発足した常呂高PTAカーリング後援会は金銭面のサポートや応援態勢を準備している。同会の小野寺亮二会長(48)は「地元のカーリングだというのが少しずつ広がりつつある。個人個人のできることをやっていきたい」と話す。

 常呂高の小林博文コーチ(46)は「早く氷の上に乗れば乗るほど感覚を取り戻せる。前半は基礎で確認して、実戦的なものもできる」と歓迎する。チームは今月12日から通年使用可能な帯広の施設で始動した。9月中に2度目の帯広合宿を予定。常呂で短期合宿を積んだ後、五輪代表をかけた選考会に臨む。【長島一浩】