仙台開催5年目を迎える第27回全日本大学女子駅伝(通称「杜の都駅伝」=25日)に3年連続7度目の出場を果たす東北福祉大が、悲願の“完全タスキ・リレー”に挑む。昨年は最終6区手前でタスキがつながらず、白タスキでゴール。校名入りの紫のタスキを過去1度もゴールに持ち込めない悔しさを味わっている。チームは19日までに4、5区以外のオーダーを決定。アンカーには、今春入学したばかりのルーキー松井望(通信制1年)を大抜てきした。

 今年こそ、チームカラーの紫のタスキをゴールまでつなぐ。その大役を担うのが松井だ。6区間中、2番目に長い最終区(8キロ)。「先輩たちがつないでくれることを信じて、1人でも多く抜けるように力強く走りたい」と闘志を見せた。

 富里高3年の昨年は千葉県大会で最終5区(5キロ)を任され、17分12秒の区間賞で全国出場に貢献した。だが2区を走った都大路では区間33位と大ブレーキ。5000メートルの自己記録はトラックよりロードの方が良い。既に3度のコース試走を済ませており「高校駅伝の前の方が緊張した。アップダウンのあるコースは得意。初めてなので思い切りいくしかない」と2年連続の全国舞台に意欲的だ。

 駅伝走者にとってタスキがつながらないのは最大の無念だ。昨年は東北学連第2代表の福島大に先着される悔しさも味わった。エース成田香菜(大学院1年)の最長3区(9・1キロ)起用も考えられたが小崎浩信監督(40)は1、2区に成田と石山真紀子(2年)のエース格を投入。「(計38・6キロは)駅伝としては短い高速レースになる。1、2区を合わせて(計12・6キロの)1区と考えている。序盤で流れを作って、続く選手たちが上位の背中を見ながら走れれば記録は縮められると思う」と期待している。【佐々木雄高】