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愛子10勝目!揺れる去就/W杯スキー

W杯で優勝した上村。左は2位ハイル、右は3位バーク
W杯で優勝した上村。左は2位ハイル、右は3位バーク

<W杯スキー:女子モーグル>◇第8戦◇7日◇福島県猪苗代町リステルパーク

 バンクーバー五輪モーグル女子4位入賞の上村愛子(30=北野建設)がW杯通算10勝目を挙げた。この日、2試合(第8、9戦)を行う予定だったが、前日同様に濃霧による視界不良で1試合キャンセル。もう1試合も2回の中断を挟むなどしたため、予選の結果だけで順位を決めた。上村はただ1人、20秒台のタイム(28秒99)をマークし、昨年2月のボス以来のW杯優勝。去就に関しては「まだ答えは(出て)ない」と揺れる胸の内を明かした。

 上村がかっ飛んだ。五輪では見せなかった勢いで、難コースを滑り降りた。「五輪の時は攻める気持ちが足りなかった。今日はものすごいスピードで優勝できた」。風のようにゴールに飛び込むと、悪天候の中、訪れた2028人のファンに向かって両手を振り上げた。

 五輪直後で「1回、気持ちが終わっている。今日滑れたことが奇跡」。濃霧で予定が大幅に狂ったこともあり、モチベーションを保つのは難しかった。しかし、スタートで「お客さんの声が聞こえて、ゴールまでがんばろうと思った」と気持ちを切り替えた。

 気持ちは複雑だ。すべてを懸けて臨んだ五輪では、4度、表彰台を逃した。「出るか出ないか、ぎりぎりまで悩んだ」という今大会で優勝。「あんな滑りで優勝できるんだったら、いつでも勝てる。五輪では上に行けなかったし、いろいろあるなと思う」と苦笑いだ。

 去就も揺れている。五輪でメダルを逃した悔しさはある。しかし、「1、2、3番になるのはすごくうれしいことだけど、そこに向かって頑張ることが大事だと分かった」と、この4年間を振り返る。

 今年が「猪苗代は最後か」と聞かれれば「まだ決めてないんですけど、もしかしたらそうなるのかな、という気持ちも少しはあるんで」と話した。全日本スキー連盟の林辰男フリースタイル部長は、来週の全日本選手権(13、14日)までに去就を決めてほしいと選手に告げている。しかし、上村は「とにかく今は休みたいという気持ちでいっぱい」と、すべてを出し切った表情だった。【吉松忠弘】

 [2010年3月8日9時11分 紙面から]


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