<卓球:世界選手権団体戦>◇7日目◇29日◇モスクワ◇男女準決勝

 世界ランク4位の日本女子は0-3で同1位の中国に敗れ、3位決定戦がないため、5大会連続の銅メダルとなった。1番手の福原愛(21=ANA)が2-0と丁寧を追い詰めたが、逆転負け。平野早矢香(25=ミキハウス)石川佳純(17=ミキハウスJSC)も敗れて1勝もできず、27年ぶりの決勝進出を逃した。世界ランク5位の男子も0-3で同1位の中国に完敗し、2大会連続の銅メダルにとどまった。

 「卓球帝国」の背中は近そうで遠かった。1番手で世界ランク8位の福原は同4位の丁寧を2-0まで追い込んだ。8連覇中の中国から金星を挙げるためには、シングルス18戦全勝で日本戦を迎えた相手の出はなをくじきたいところだった。だが丁寧の勢いに押されて追いつかれると、最終ゲームも6連続失点で勝負を決定づけられた。

 平野は同1位の劉詩■と対戦。第1ゲームを奪うなど幸先よかったが、徐々に劉が見せる反応力に対応できず、圧倒された。28日の韓国戦で大逆転勝利を挙げた石川も、同3位の郭★に力の差を見せられて完敗した。5大会連続の銅メダル獲得と安定して世界トップレベルを維持しているが、頂点に突き抜けることができない。福原は善戦という声に「1番(手)で流れをつくれなかった。勝たないと意味がない。手応えも感じたけど、最後の1ゲームを勝てないのが実力差」と話していた。※■は雨カンムリに文の旧字体、★は品の口がそれぞれ火