<テニス:全米オープン>◇予選4日目◇27日(日本時間28日)◇米ニューヨーク・ナショナルテニスセンター

 【米ニューヨーク=吉松忠弘】08年16強で世界149位の錦織圭(20=ソニー)が、予選の鬼門を突破、初の4大大会予選突破に王手をかけた。同196位のクドゥリャフツェフ(ロシア)に6-3、7-6の1時間16分でストレート勝ち。4大大会の予選では、初の決勝に進んだ。過去2回の4大大会予選ではいずれも2回戦敗退だった。

 相手の選手は、最初のポイントからほとんどが強打。「リズムがつかみにくかった」という錦織だが、スピンの効いた安定したストロークで、第1セットを奪取。第2セットも4-1とリードした。そこから4オールに追いつかれたが、最後は要所を締めた錦織が突き放した。

 これで15日に優勝したツアー下部大会から7連勝だ。この日は、ジャンプして打ち込む必殺技「エア・ケイ」も飛び出した。「勝てる十分なテニスはできている」。約1年、戦線離脱した右ひじのけがから復帰して約4カ月。初の予選突破で「エア・ケイ」が世界にも戻ってくる。