【台北(台湾)17日=今村健人】真央が2年ぶりの大技で復活の証しを刻む。フィギュアスケートの4大陸選手権に出場する浅田真央(20=中京大)が本番リンクで初練習を行った。今季まだ1度も挑んでいない3回転フリップ-3回転ループに挑戦し、2度成功。「いい感じだったら、入れようかなと思います」。大技解禁をほのめかした。

 3-3回転の連続ジャンプは、09年3月の世界選手権ショートプログラム(SP)で跳んで以来、1度も成功がない。五輪シーズンだった昨季も今季も、まだ1度も挑んでいなかった。だが、昨年12月の全日本選手権でジャンプが戻り、完全復活の手応えをつかむ2位に入った。

 そこからさらに上を見据えた。「全日本が終わってから、ずっと練習しています」と浅田。佐藤信夫コーチは「たぶん(後半の)回転が足りないと言われちゃうんじゃないかな」と慎重だが、得意のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を、コーチの反対を押し切って決めた全日本のように、真央が意地を通す可能性は高い。

 「フリーはいろいろな部分を変えました。全日本の時とは全然違ったプログラムになっている」。連覇が懸かる3月の世界選手権のために、あらゆる可能性に真央が挑んでいる。