今月は愛のお試し期間です。卓球ロンドン五輪代表の福原愛(22=ANA)が12日、中国スーパーリーグに出場するため羽田空港を出発した。同リーグは世界ランクの変動を気にせずに、強豪中国勢と真剣勝負ができる場。「五輪までいろいろやってみたい。今月まで、自分を実験台にして試します」と不敵に笑った。

 実験とは、試合への入り方だった。意図的に気持ちをつくって試合に臨み、結果を分析する。「自信満々で入るとどうか。反対に『相手が強い』と思ったり、最悪の準備をして試したらどうなるか。一番合う気持ちの持っていき方を探しています」。同リーグで自信過剰で臨んだ試合は2戦2勝。弱気なときは負けた。「もっと試してみたい」。

 準優勝した10日の荻村杯ジャパンOP準決勝の石川戦では、ベンチに戦術メモをしのばせて試合中に確認した。これも初めてだった。1年後に最高の状態をつくるため、愛の人体実験が始まった。