フィギュアスケート女子の浅田真央(20=中京大)、男子の小塚崇彦(22=トヨタ自動車)ら国内外のトップスケーターによる慈善アイスショーが27日、東日本大震災の被災者約1400人を無料招待して被災地の青森県八戸市の新井田インドアリンクで開催され、被災者らが貸し切りのバス31台に分かれて会場を訪れた。被災者を思って作られたプログラムをしっとりと滑った浅田は、津波の爪痕を目にしたといい「(観客が)笑顔になってくれて、来て良かった」と話し、前日に祖父の光彦さんを亡くした小塚は「僕も寂しいけど、今日は楽しんでもらえるように心掛けた」と思いを口にした。

 被災地のスケーターはトップ選手から振り付けの指導を受け、ショーでは夢の共演も実現した。八戸市湊町の竹原勝子さん(66)は「ショーを見るのは初めて。何もかも忘れて楽しめた」と興奮した様子だった。