<シンクロ:ジャパンマーメイドカップ>◇最終日◇14日◇京都アクアリーナ

 デュエット・テクニカルルーティンで、杉山美紗(20)芳賀千里(18=ともにアクラブ調布)組が優勝した。2人は9月に行われる日本代表選考会の出場に大きく前進。昨年の広州アジア大会などで日本代表経験もある杉山は、前日13日のソロTR、この日のチームTRと合わせて大会「3冠」を獲得。今大会は東日本大震災で中止となった5月の日本選手権に代わり、復興支援チャリティー大会として開かれた。

 2人のデュエットでは大会初出場ながら、息の合った演技だった。2歳差の女子大生ペアが2位に約2点差をつけて優勝。国士舘大3年の杉山が「2人でずっと練習してきたんで」と言えば、日本女子体大1年の芳賀は「やっててすごく楽しかった」。前日13日のソロTR、フリーコンビネーションに続く出場。それでも疲れを感じさせず、日本代表「マーメイドジャパン」に近い実力を示した。

 2人は9月の代表選考会出場が有力となり、ロンドン五輪に1歩前進した。幼少時にバレエ、新体操の経験がある杉山は169センチの長身。「五輪をしっかりとした目標にして着実に力をつけたい」。芳賀は9歳でシンクロを始めてから、ずっと五輪出場が夢だったという。「今、すごく近くにあるので実現したい」と力を込めた。日本水泳連盟の本間シンクロ委員長は「脚質のきれいな2人だし、演技に伸びやかさがあった。もう少しパワーがつけば」と、課題を掲げながらも成長に期待した。