ラグビーの日本代表ロック大野均(33=東芝)が、故郷の被災地・福島への思いを胸に先発奪回に挑む。W杯(9月9日開幕、ニュージーランド)の壮行試合・米国戦(21日、東京・秩父宮)に向けた最後の国内合宿が17日、都内でスタート。6月を最後に先発を外れている大野は「持ち味は仕事量。80分出られるところを見せたい」と話した。

 13日のアウェーのイタリア戦は福島から約10人の小学生が招待されていたが、郡山出身の自身はベンチ外。それが発奮材料になっている。「W杯はいろんな人の目や耳に触れるいい機会。福島出身者がいると分かってもらえれば、元気を届けられる」。カーワン・ヘッドコーチは米国戦ではイタリア戦のメンバーを入れ替える方針で大野は先発が有力。翌22日に発表されるW杯代表メンバー30人に入るため、最後のチャンスをつかみ取る。【森本隆】