全国高等学校体育連盟(全国高体連)は3日、全国高校総体のバスケットボール男子で04年に優勝し、05年に3位となった福岡第一高の当時のセネガル人留学生ディアン・ティエルノ・セイドゥ・ヌロ選手に年齢詐称があったとして、両年の成績を抹消すると発表した。04年度は準優勝の北陸(福井)が繰り上げ優勝となる方針。不祥事で成績が抹消されるのは初めて。

 全国高体連がセネガル政府に照会したところ、この留学生は82年1月4日生まれ。しかし、名前を変えて86年10月4日生まれとするパスポートを取得し、03年に同校に入学した。当時既に21歳だった。梅村和伸専務理事は「この留学生は試合でも圧倒的な活躍だった。勝利至上主義は間違っていると周知することが大切だ」と説明した。

 福岡第一高校の都築仁子校長は都内で取材に応じ、昨秋にセネガル政府に留学生の身元の再調査を依頼したところ、生年月日は86年10月4日であるとの回答を公文書で得たと主張。「高体連にも再確認してほしいと言ったが、通らなかった」と話し、処分は不当として法的措置も辞さない考えを示した。