ラグビー日本代表が異例の「ハカ」対策を行った。W杯1次リーグ第2戦ニュージーランド戦(16日、ハミルトン)に向け12日は現地で調整。ミーティングで同国代表オールブラックスが試合前に踊る民族舞踊ハカの映像を流し、威圧感を受けないよう“特訓”。開催国との対戦で、しかも相手は世界ランク1位。これも接戦に持ち込むための秘策か?

 元同国代表のカーワン・ヘッドコーチ(HC)は真剣だ。「私の仕事は全ての準備をすることだ。選手を試合に適した(精神)状況に持っていくことが大切」と語る。臨場感を出すため「カマテ!

 カマテ!」を大音響で響かせ、舌を出して威嚇する姿をドアップで流した。指揮官は優勝候補に「勝ちたい」と真顔で話す。口を開けながら見つめる選手、興奮のあまり前のめりになる選手…。プロップ藤田は「もしかして、いけるんちゃうかな」とぼそり。精神力も鍛え、フランス戦に続く激戦が期待できそうだ。(オークランド=益子浩一)