<フィギュアスケート:グランプリシリーズ第4戦・NHK杯>◇11日◇札幌・真駒内セキスイハイムアリーナ

 女子SPで鈴木明子(26=邦和スポーツランド)が10年バンクーバー五輪で自身が記録した61・02点を上回る66・55の自己最高で堂々、首位に立った。序盤の連続3回転ジャンプを決めると波に乗り、スケートの技術点で女子では珍しい8点が出るなど、1つのミスもなく完璧な演技。滑り終えると喜びのあまりその場で跳びはね、手で顔を覆った。

 今季初戦だった10月のスケートカナダではSP4位と出遅れ2位に終わったが、しっかり修正してきた。「20年間のスケート人生で初めて、連続3回転を試合で決めた。去年までは挑戦していなかったけど、トップになるためには絶対に必要と言われ取り組んできた」と手ごたえをつかんだ。

 “思い出の地”で好スタートを切った。札幌は長久保裕コーチが72年札幌五輪ペア(16位)に出場した原点の場所。「会社の方にも先生が五輪に出た場所で弟子が滑るのも良いものだと言われた。このリンクで滑ることができてうれしかった」。今日12日のフリーで09年中国杯以来のGPシリーズ2勝目を狙う。