<フィギュアスケート:グランプリシリーズ第5戦・フランス杯>◇18日◇パリ

 女子ショートプログラム(SP)で17歳の村上佳菜子(愛知・中京大中京高)は2連続3回転ジャンプが3回転-2回転の判定を受け、55・77点で4位だった。第2戦のスケートカナダを制した14歳のエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)が62・04点で首位。

 開き直ったときに、17歳の若さが力となって不安をかき消した。今季はスケート靴が足に合わず、ジャンプが不調だった村上は苦手な3回転ループを成功させ、SPで4位発進。「初めてSPで決められたので、うれしかった」。演技を終えると満面の笑みを見せた。

 2週間前の第3戦、中国杯では6位と振るわなかった。靴に悩み、右足だけ刃を替えて臨んだ今大会。演技直前の練習では中国杯で襲われた恐怖感に再び苦しみ「脚ががくがくした」。それでも、山田満知子コーチの「大丈夫、できる」の一声で吹っ切れた。

 最初に入れた大技の2連続3回転ジャンプは後ろの3回転の着氷が乱れ、2回転の判定。だが、このミスで「ループは絶対跳んでやる」と前向きな気持ちになり、最後のスピンでは最高難度レベル4を出し、得点を上積みした。19日のフリーに向け「リラックスして、最後まで(いい滑りが)もつように頑張りたい」と笑顔で締めくくった。