東京地検は27日、コーチとして指導していた女子柔道部員を乱暴したとして、準強姦(ごうかん)罪でアテネ、北京両五輪の男子柔道金メダリスト内柴正人容疑者(33)を起訴した。起訴状によると9月20日未明、東京都八王子市内のホテル客室内で、酒に酔って眠り込み、抵抗できない女性部員を乱暴したとしている。

 捜査関係者によると、内柴被告は客員教授を務めていた九州看護福祉大(玉名市)の柔道部の遠征先で女性部員ら数人と飲酒。酒に酔った女性部員と2人で宿泊先のホテルに戻った。「合意の上だった」と否認を続けている。

 内柴被告は昨年4月から九州看護福祉大で女子柔道部のコーチを務め、ことし1月には客員教授に就任。セクハラ行為をしたとして11月29日に懲戒解雇処分になった。熊本県は今月6日、内柴被告が警視庁捜査1課に準強姦容疑で逮捕されたことを受け、同被告に授与した県民栄誉賞を8日に取り消した。