<テニス:全豪オープン>◇初日◇16日◇オーストラリア、メルボルン・ナショナルテニスセンター◇女子シングルス1回戦

 世界ランク79位のクルム伊達公子(41=エステティックTBC)が、68年オープン化(プロ解禁)以降、大会女子最年長勝利を逃した。同86位のエレニ・ダニリドゥ(29)に3-6、2-6で敗れ、現役復帰後の全豪初勝利もならなかった。同52位の森田あゆみ(21)も敗れ、日本女子は早くもシングルスから姿を消した。

 何もかもがマイナスに働いた。強風に、前日までの20度以下の気温とは打って変わって35度近い蒸し暑さ。クルム伊達は速いテンポを好むが、ラリーはスローペース。「風に順応できなかった。相手のペースにもはめられた」。最後まで主導権を奪えなかった。

 昨秋に144位まで落ちた世界ランクを100位以内に戻すため、昨年終盤はツアー下部大会で戦った。今季のスタートも中国の同大会。優勝したが、真冬の中国で5試合を戦い、疲労が残った。右太ももには特大の貼り薬。「疲れから回復できなかった」と話した。昨年に続く初戦敗退に「プラスもないがマイナスもない」。現在のランクでは今後も主戦場がツアー下部大会になる可能性も高い。「試合数をこなしたい」。41歳の闘志は衰えていない。