男子テニスの国別対抗戦デ杯世界グループ1回戦、日本(世界17位)-クロアチア(同7位)が今日10日、兵庫・ブルボンビーンズドームで開幕する。9日に神戸市内で行われた抽選会で、世界ランク20位の錦織圭(22=フリー)は、初日第2試合で時速251キロの世界最速サーブを持つ身長208センチの同43位イボ・カロビッチ(32)との対戦が決定。大会は3日間でシングルス4試合、ダブルス1試合を戦い、3勝した国が勝ちとなる。

 クロアチアのクラヤン監督が日本に警戒心を強めた。05年にデ杯初優勝。国別世界ランクでも、日本の17位に対して7位と格上だが「錦織が全豪で8強に入ったりして、考えていたよりタフ」と気を引き締めた。世界24位でエースのチリッチがケガで欠場。2番手で同33位のリュビチッチも協会との不和で、10年を最後にデ杯に出ていない。上位2人が欠場するが、カロビッチは「サービスエースをできるだけ打って、ベストを尽くす」と話した。08年に最高14位になった世界ランクは昨年、ケガのため239位に転落。しかし、今年の全豪では3回戦でフェデラーと競り合うなど完全復活も近い。「圭は足も速いし、タフな試合になる」。日本のエースをたたきつぶすことで、ピンチのクロアチアをカロビッチが救う。

 ◆イボ・カロビッチ(クロアチア)1979年2月28日、ザグレブ生まれ。6歳でテニスを始め、00年プロ転向。05年ロンドン大会でツアー初の決勝に進み、07年ストックホルム大会でツアー初優勝。09年ウィンブルドンで4大大会自身初のベスト8に進んだ。昨年3月のデ杯1回戦対ドイツで世界最速の時速251キロのサーブを記録。自己最高世界ランクは14位。身長208センチは73年に現行のコンピューター世界ランクができて以来、トップ100に入った最長身。104キロ。